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コンプレッサーの故障と対策【インバーター異常の要因特定】

インバーター異常による停止の要因を特定

“コンプレッサー修理の匠”羽田コンプレッサーがお届けしている本コラムでは、コンプレッサーの代表的メーカーのひとつである日立の製品に関するエラーを数度にわたりお届けしています。なかでもエラーコード「E-13」は、様々な要因によって起こるため、適切な処置・修理を行うには、まずその要因を特定する必要があります。そこで今回は日立製コンプレッサーのエラーコード「E-13」発生の要因特定についてご紹介していきます。

「E-13(インバーター異常)」発生時の故障要因の確認

エラーコード「E-13」が表示され、コンプレッサーが異常停止した場合、特定の操作を行うことでインバーター側の故障要因を確認することができます。故障要因の確認は以下の手順で行います。

◎インバーターの故障要因の特定手順

1.「リセット」スイッチを押してエラーコードの表示をクリアします。

2.コンプレッサーを停止した状態で、「表示切替」スイッチを押したまま「ワイドモード」スイッチを3回押します(押す時間は1回あたり0.5秒以上)。

3.自動的に運転状態となり、「52MgSW ON」で設定モードになります(このとき、冷却ファンは運転状態になります)。

4.インバーターとの通信が行われ、デジタルモニターに最新の故障(Err1)が表示されます。

5.「表示切替」スイッチを押して表示を進めると、エラーの内容を確認することができます。エラーの内容は、「07E.3」のように表示されます。この場合、「07」は故障の内容を表し(故障コード)、「3」は状態を表します(状態コード)。それぞれの内容は以下のとおりです。

【故障コード】

コード

故障内容

検出

原因

01

過電流

低速時

電流保護回路作動

・モーターの拘束

・急加減速

02

減速時

03

加速時

04

その他

05

過電圧

電子サーマル作動

モーターの過負荷

07

過電圧

コンバーター電圧規定以上

受電電圧高

08

E2ROM異常

E2ROMに異常データ

外来ノイズ、温度上昇

09

不足電圧

規定電圧以下

受電電圧低

10

CTエラー

内蔵CTの異常

11

CPUエラー

内蔵CPUの異常

14

地絡

電源投入時の地絡

出力部とモーター間

15

受電過電圧

電源投入60秒後検出

使用電圧より受電高

21

温度異常

主回路温度上昇

冷却ファン異常停止

23

ハード異常

ゲートアレイ通信異常

24

欠相

入力欠相

30

IGBTエラー

瞬時過電流発生

【状態コード】

コード

状態

1

停止

2

減速

3

低速

4

加速

5

正転

9

正転始動

6.「表示切替」スイッチを押すごとに、新しいほうから順に故障来歴が表示されていきます(スイッチを押すごとに、「Err1(故障来歴1)」⇒「(1のエラー内容)」⇒「Err2」⇒「(2のエラー内容)」⇒「Err3」……)。故障来歴は、「Err6」まで表示されます。故障がまだない場合は、アンダーバー(「____」)が表示されます。

7.「リセット」スイッチ、または「停止」スイッチを押すと、通常のデジタルモニター表示に戻ります。

要因を特定して適切な対処を

コンプレッサーのインバーター異常は様々な要因によって起こります。それだけに、その要因を的確に見つけ出さないことには正確な修理なども行えません。エラーコード「E-13」が出たときは、正しい手順で故障の要因を特定し、適切な対処を行いましょう。なお、コンプレッサー故障時の修理やメンテナンスは、 “コンプレッサー修理の匠”羽田コンプレッサーでも承ります。コンプレッサーのことでお困りでしたら、お気軽にお問い合わせください。

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