エアー漏れがコンプレッサーに与える影響とは?修理についても解説
コンプレッサーを使っていると故障することはありますよね。
圧が急に下がることや、急に止まるなど何かしら異常が発生します。その異常がすぐに発覚するモノであれば、専門業者に修理の依頼や現場スタッフで対処など手立てがありますが、見落としてしまうこともあります。それが、エアー漏れです。意外とエアー漏れを見落としたまま使い続ける会社が多いです。
一方でエアー漏れをそのままにすると無駄にコストが高くなることや、機械の寿命を縮める原因にもなります。
そこで、今回はコンプレッサーのエアー漏れについて解説していきます。
【記事まとめ】
・エアー漏れの見落としはNG! |
この記事を読んでいただくとエアー漏れによる影響と対策について知っていただけます。
それでは、見ていきましょう。
エアー漏れがコンプレッサーに与える影響とは?
エアー漏れとは、コンプレッサーによって圧縮された空気が一部の場所から漏れてしまうことです。漏れることで圧縮さえた空気が外へ漏れ出ることからよりコストが高くなります。漏れ出る場所は、ホースや配管、ノズルなど1ヶ所だけでなく複数箇所で漏れ出ます。
ちなみに、エアー漏れが発生した場合コンプレッサーによって作られた圧縮空気の10%〜20%が漏れ出ると言われています。漏れている箇所のや大きさによって変動しますが、おおよそ10%以上が垂れ流しているため、その分のコストがかかり続けていることになります。
よって、修理までその分無駄に費用を払わなければいけないため、すぐに修理しましょう。
エアーによる人体の影響はありませんので、ご安心ください。
その他にも下記のような影響を与えますので見ていきましょう。
機械の寿命
エアーが漏れることで漏れ出た分を補おうとして、コンプレッサーの稼働率が上がります。よって、機械の寿命が短くなる可能性があります。
コンプレッサー1台購入するだけでも多額の費用が発生します。購入と比べてエアー漏れの修理は確実に安くなりますので、早期発見とすぐに修理しましょう。
ライン圧の低下
エアー漏れによってライン圧が低下します。そのため、単純にエアーが漏れ出るだけでなく、機械の動作自体に悪影響を及ぼします。
正確な動作ができず、生産性が低下するなど連鎖的に悪い状態へ繋がるでしょう。
エアー漏れの確認・対策について
定期的に社内で点検してもコンプレッサーのエアー漏れを見落としてしまうことはあります。見落としが続くと前述でご紹介したように後々コストや生産性、作業効率など大きく影響してきます。そのため、エアー漏れも早期発見が望ましいです。
ただ、どうしても見落としてしまいやすい部分でもありますよね。そのため、現場でできる効果的な確認方法を解説していきます。
ただし、特殊な工具や機械ではなく、簡単なやり方のみに絞りました。
確認方法①:聴覚確認
簡単な方法として、耳で確認するやり方があります。
エアーが漏れ出ているため、空気が外に噴出している音が出ます。音量の大小や、プシューやシャーなど音の鳴り方は変わりますので、絞り切ることはできませんが、普段と違う空気の音がしたときは要注意です。
もし、社内でメンテナンスする際にチェックリストを用意している場合は、「異音がする」といった項目を追加しておきましょう。
他の機会の音で聞こえづらい場合や、聞き取る自信がない方は、他のスタッフに変わるなど対処しておくと安心です。
確認方法②:触覚確認
エアー漏れしていないか、手で触れながら確認するやり方です。
エアー漏れは、設備機器の繋ぎ部や配管、ノズル、ホースなどあらゆる場所で発生します。そのため、隅々まで手をかざして確認していきます。空気が手のひらに当たった場合は、エアー漏れの可能性が高いです。
手を利用して確認する方法は、手に空気が当たらなければ気づかないというデメリットがあります。
小さなエアー漏れの場合、スルーしてしまう可能性があるので注意しましょう。
確認方法③:石鹸水
液体検査剤という石鹸水のような水を吹きかけ、泡立ちによって判断するやり方です。
闇雲にコンプレッサーへ噴霧すると故障の原因になりますので、耳や手でエアー漏れの確認を行った後、怪しい点が見つかった場合のみ行います。怪しい点へ噴霧し石鹸水が泡立った場合は、よりエアー漏れの可能性が高まります。
注意点として、発見する精度が悪いためエアー漏れの正確な場所までは分かりません。
また、手や耳で感じた後に吹きかけず、怪しい場合はそのまま修理業者に修理をお願いしても良いでしょう。
エアー漏れの修理について
エアー漏れを発見した際は、専門業者に依頼することをおすすめします。
安全弁の交換のように現場スタッフだけで交換できるような箇所であれば問題ありません。ただし、基本的には安全面から考えて専門業者に依頼する方が安全に作業が進み、事故が起きないでしょう。
また、エアー漏れの箇所が他にもあったなど依頼した箇所以外にも発覚することもあります。
専門業者だからこそ気づけるちょっとした違和感もありますので、専門業者へ問い合わせる方がおすすめです。
専門業者が現場訪問した時点で費用が発生すると不安に感じられると思いますが、お見積りを出して承諾いただいてから費用が発生します。そのため、コンプレッサーの状態を見るための現場訪問だけでは費用が掛かりません。
また、状態によっては急ぎで直す必要があると思います。そんな時は、場所によって即日訪問も可能です。現場に急行し、修理についてご提案後に作業を取りかかります。
その他の注意点について
ここまでエアー漏れについて解説してきました。注意したいポイントは、エアー漏れだけではありません。
例えば、ゴミ詰まりや劣化、冷媒漏れ、オイル漏れなどがあります。ゴミ詰まりは工場内のほこりや鉄粉、木屑などがコンプレッサー付近に集まることで起きます。ゴミ詰まりによるフィルターの目詰まりは吐出空気量が低下するだけなく、昇圧不良など故障の原因に繋がります。
また、冷媒漏れは冷媒ガスが漏れ出ることで一緒にオイルが漏れてしまいます。そこからオイル不足やオイル切れによる摩擦などによってコンプレッサーの消耗が激しくなり、故障します。工事不備や室外機を動かしたことで損傷するなどから冷媒漏れの引き起こすきっかけとなりますので、注意しましょう。
もっとも注意が必要なことはメンテナンスをすることです。コンプレッサーの寿命は10年と言われていますが、10年間一度もメンテナンスしてもらったことがないという会社がいます。
メンテナンスをしなければ、壊れるまでコンプレッサーの異常に気付くことができません。壊れてからでは多額の修理費もしくは、買い替えになってしまい、会社にとって大きなコストのダメージがかかります。
メンテナンスをすることで部品の劣化やエアー漏れ、ゴミ詰まりなど専門業者が見つけてくれます。
一般の方では見落とすところもしっかり確認できますので、コストを抑えて機械の寿命を長くしたい場合は、専門業者によるメンテナンスが良いでしょう。
まとめ
今回は、コンプレッサーのエアー漏れについて解説しました。
コンプレッサーのエアー漏れは耳や手で日頃から確認が必要です。エアー漏れを確認した際は、早期解決がポイントです。
コンプレッサーの寿命やコストの問題を未然に防げますので、対処していきましょう。