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常圧コンプレッサーの特徴と用途とは?高圧との違いを徹底解説

コンプレッサーは、空気を圧縮してエネルギーを供給する重要な機械ですが、その中でも「常圧コンプレッサー」と呼ばれるタイプがあります。一般的にコンプレッサーは使用する圧力によって分類されますが、常圧コンプレッサーは比較的低い圧力で運転されるため、特定の用途に適しています。本記事では、常圧コンプレッサーの基本的な特徴や用途、高圧コンプレッサーとの違いについて詳しく解説していきます。

 

常圧コンプレッサーとは

常圧コンプレッサーとは、一般的に圧力が0.7MPa(メガパスカル)以下で運転されるコンプレッサーを指します。これに対し、高圧コンプレッサーは1.0MPa以上の圧力で動作するものが多く、より強力な空気圧を必要とする作業に使用されます。

常圧コンプレッサーのメリットは、低圧であるがゆえに安定したエア供給が可能である点や、設備コストやランニングコストが比較的抑えられる点です。また、高圧コンプレッサーと比べて騒音や振動が少ないことから、作業環境に優しいという特徴もあります。

さらに、構造が比較的シンプルであるため、メンテナンスが容易である点もメリットです。高圧コンプレッサーに比べて部品点数が少なく、消耗品の交換頻度も少ないため、長期的に運用する際のメンテナンスコストを抑えることができます。

 

常圧コンプレッサーの主な用途

Industrial pressure meter – barometer and water pipes in the bac

常圧コンプレッサーは、特定の産業や作業環境において広く使用されています。以下に代表的な用途を紹介します。

1. 塗装作業

自動車の塗装や建築現場でのスプレー塗装などでは、一定の圧力で安定したエアフローを提供できる常圧コンプレッサーが適しています。高圧のエアを使用すると、塗料の飛散が多くなりすぎたり、ムラが生じることがあるため、適切な圧力で使用することが重要です。

また、常圧コンプレッサーを利用することで塗料の消費量を抑えつつ、均一な仕上がりを実現できます。特に、自動車や家具の塗装など、精度の高い作業が求められる場面では、常圧コンプレッサーの安定性が大きな利点となります。

2. エア工具の使用

エアドライバーやエアブラシなど、比較的軽負荷のエアツールの使用には常圧コンプレッサーが十分な能力を発揮します。例えば、木工業や家具製造の現場では、エア工具を使用してスムーズな作業を行うために常圧コンプレッサーが活用されています。

さらに、自動車整備業界でも、タイヤ交換時のエアインパクトレンチの駆動に使用されることがあります。高圧コンプレッサーほどの圧力を必要としない作業では、常圧コンプレッサーが効率的な選択肢となります。

3. 清掃作業

工場や作業場の粉塵除去、機械のメンテナンス時のエアブロー作業などにも常圧コンプレッサーが使用されます。適度な圧力でエアを吹き付けることで、設備や製品を傷つけずに清掃が可能です。

特に、精密機器や電子機器の清掃には、過度な圧力がかかると破損の原因となるため、常圧コンプレッサーの適度な圧力が求められます。

4. 医療・食品業界

医療機器の洗浄や、食品工場でのエア搬送システムなどにも常圧コンプレッサーが使用されています。食品業界では、エアが直接製品に触れることもあるため、オイルフリーのコンプレッサーが好まれる傾向にあります。

さらに、医療現場では、精密機器の洗浄やエア供給に利用されることが多く、安全性が重要視されます。オイルフリータイプの常圧コンプレッサーを選ぶことで、清潔で安定したエア供給を実現できます。

 

高圧コンプレッサーとの違い

1. 圧力と用途の違い

常圧コンプレッサーは、0.7MPa以下の低圧で運転されるため、塗装やエア工具など比較的軽作業向けです。一方、高圧コンプレッサーは1.0MPa以上の圧力を持ち、建設現場や金属加工など、より強い圧力が求められる用途に適しています。

2. 設備コストとランニングコスト

常圧コンプレッサーは、高圧コンプレッサーと比べて本体価格が安く、消費電力も抑えられるため、ランニングコストも低くなります。特に長時間使用する場合は、電気代の差が大きく影響するため、コストパフォーマンスを重視する現場では常圧コンプレッサーが選ばれることが多いです。

また、高圧コンプレッサーはエアの圧縮効率が高い分、設備の冷却やメンテナンスに手間がかかる傾向があります。常圧コンプレッサーはその点で、扱いやすく運用しやすいというメリットがあります。

3. 安全性

高圧コンプレッサーは、強い圧力を扱うため、安全対策が求められます。誤った操作やホースの破損があると、事故のリスクが高まる可能性があります。一方、常圧コンプレッサーは圧力が低いため、比較的安全に使用できる点がメリットです。

 

まとめ

常圧コンプレッサーは、0.7MPa以下の圧力で運転されるコンプレッサーであり、塗装作業やエア工具の使用、清掃作業、食品・医療業界など、幅広い用途で活用されています。高圧コンプレッサーと比較すると、設備コストやランニングコストが低く、安全性が高い点が特徴です。

使用する環境や作業内容によって適切なコンプレッサーを選択することが重要です。特に、頻繁にエアツールを使用する場合や、安定したエア供給が求められる作業では、常圧コンプレッサーが適しているでしょう。選定時には、必要な圧力や用途を十分に考慮し、最適なモデルを選ぶことをおすすめします。

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