コンプレッサーのオイルについて【種類・適切な量・交換頻度など】
毎日コンプレッサーが稼働し続けている現場は少なくありません。
特に工場であれば、商品の生産に欠かすことができない機械のうちの1つでしょう。
そんな重要な機械であるコンプレッサーからオイルについて解説します。
オイルの種類や交換頻度、適切な量など見ていきましょう。
【記事まとめ】 ・オイルが減りすぎないよう適度に給油しよう! ・コンプレッサーのオイル交換は、年1~2回程度必要! ・メーカーの純正品または、推奨品のオイルを使おう! |
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コンプレッサーのオイルとは?
コンプレッサーとは、空気を圧縮して連続的に送り出す機械のことです。
このコンプレッサーの動作の中で金属の部品が接触してしまうことがあります。
接触し続けることで部品が傷み、故障の原因になります。
そこで、部品同士の接触を防ぐためにオイルが使われます。
コンプレッサーにオイルを給油することで、内部で潤滑され、接触を防ぎやすくなるのです。
部品の損傷が少なくなることから劣化、故障など修理や買い替えの原因を防ぐことができます。
そんな重要なオイルの役割についてもう少し詳しくまとめてみました。
役割①:ガス漏れ防止
1つ目の役割はガス漏れ防止です。
コンプレッサー自体が圧縮した空気を送り込む機械なため空気や、ガス漏れがないようにしなくてはいけません。
空気が漏れることで空気の圧力が上がりきらないことや、十分な圧縮空気を供給することが難しい状態になります。
オイルは、ガス漏れが生じないようシールとしての役割を果たし、空気が漏れ出ないよう保護してくれているのです。
役割②:金属部品の摩擦防止
2つ目の役割は、金属部品の摩擦防止です。
コンプレッサーには、たくさんの部品で作られています。
中には、金属部品が他の部品に接触するところもあり、その部分の摩擦が大きくなると消耗が激しくなってしまいます。
結果、部品の消耗により故障の原因になることがあるため、オイルが潤滑油として働き、摩擦を防止してくれるのです。
コンプレッサーを長く使い続けたい方は、オイルが部品を摩擦から保護する役割があることからコンプレッサーの寿命に大きく関わっています。
切らすことが無いよう注意しましょう。
コンプレッサーのオイルの種類は?
次にオイルの種類について紹介します。
オイルは、大きく分けて4種類あります。
詳しくは下の表をご覧ください。
【コンプレッサー:オイル種類】 ・鉱物油 ・合成油 ・半合成油 ・ポリオールエステル(POE) |
それぞれのオイルの使い分けとしては、コンプレッサーの種類や使用用途によって使用するオイルが異なります。
どのような違いがあるのか種類別に見ていきましょう。
鉱物油
鉱物油とは、石油を原料とした油です。
特徴は、比較的安価で手に入ることです。
コンプレッサーのオイルとしては、最も広く使用されているオイルでもあります。
特にレシプロタイプのコンプレッサーで使用されている傾向にあります。
合成油
合成油は、化学的に合成された油です。
特徴としては、高い耐久性や高温に強い特性があります。
主にスクリュータイプのコンプレッサーに使用します。
ちなみに、使用しているコンプレッサーがスクリュータイプの場合、鉱物油を使用するケースがあります。
スクリュータイプのコンプレッサーのオイル交換する際はどのオイルが使われているのか事前に把握しておきましょう。
半合成油
半合成油とは、鉱物油と合成油を混合したものです。
鉱物油と合成油を良いとこ取りしたハイブリッドなオイルだと思ってください。
特徴は、鉱物油のコスト面の安さと、合成油の性能面の良さを併せ持っているところです。
オイルの適切な量って?
次にオイルの適切な量についてです。
各コンプレッサーには、オイルを給油する際の適切な量が決まっています。
そのため、「一括りにして〇リットルが正しい!」というように断言できません。
自社のコンプレッサーには。常に何リットルのオイルが必要なのか調べましょう。
コンプレッサーにとってオイルの量は、かなり重要です。
もし、オイルの量が少なかった場合、シリンダーとピストンが焼きつくなど発生します。
また、多かった場合には、モーターに負荷がかかりすぎる原因になります。
だからこそ、所有しているコンプレッサーの適切な量はどれくらいなのか知る必要があるのです。
オイルは必須!その重要な理由とは
次にオイル交換の必要性についてです。
オイル交換が必要な理由は、3つ挙げられます。
【オイル交換の重要性】 ①:潤滑性の維持 ②:熱の伝導性の維持 ③:消耗品の交換 |
では、それぞれより詳しく見ていきましょう。
潤滑性の維持
1つ目は、潤滑性の維持についてです。
機械の内部部品同士の摩擦を低減し、スムーズな動作を維持するために必要です。
オイルの交換をしないままにしているとオイルが劣化や汚染することになります。
そのため、潤滑性が低下、内部部品の摩擦が増加、コンプレッサー本体の寿命が短くなる可能性が上がります。
熱の伝導性の維持
2つ目は、熱の伝導性の維持についてです。
機械内部の熱を適切に伝導し、温度を調整するためにオイルが重要な働きをしてくれています。
オイルの交換をしないまま放置していると、熱の伝導性が低下し始めます。
また、機械内部の温度が上昇していく際にコンプレッサーの故障の原因となる恐れがあることも注意しなければいけません。
消耗品の交換
3つ目は、消耗品の交換についてです。
コンプレッサーのオイルは、消耗品の一つです。
長期間使用するとオイル自体が劣化していきます。
コンプレッサーオイルの定期的な交換・メンテナンスによって、オイルの劣化を防止しています。
また、コンプレッサーの正常な動作を維持することができるのです。
コンプレッサーオイルの交換頻度は?
次にコンプレッサーオイルの交換頻度について解説します。
オイル交換は、年間1~2回を行うようにしましょう。
とはいっても、年1回で少ない方です。
年1回の場合コンプレッサーの稼働状況や寿命など様々な状況によって、交換時期の前にオイルが切れてしまう可能性があります。
年1回を切ってしまうとオイルが劣化し、コンプレッサーの故障を促してしまいます。
安心できる回数としては、年2回は行うことがオススメです。
年3回以上の場合は、日々の稼働状況など総合的に見てもらい、専門会社に判断してもらいましょう。
オイルフリーコンプレッサーとは
最後に、オイルフリーのコンプレッサーについて解説します。
オイルについて解説してきましたが、実はオイルフリーのコンプレッサーも存在します。
オイルフリーコンプレッサーとは、その名の通り、圧縮空気を生成する際に潤滑油を使用しないタイプのコンプレッサーのことです。
従来の給油式コンプレッサーと比べて、以下のような特徴があります。
クリーンな圧縮空気
潤滑油が混入しないため、食品加工、医療、電子部品製造など、高純度の空気を必要とする分野で広く利用されています。
環境負荷の低減
潤滑油の交換や廃棄に伴う環境負荷が少なく、環境に優しい選択肢です。
メンテナンスの簡素化
潤滑油の管理が不要となり、メンテナンスの手間が省けます。
オイルフリーコンプレッサーの仕組みとは
オイルフリーコンプレッサーには、主に以2つのタイプがあります。
1つ目は、ドライラン方式です。
摺動部を特殊な素材で構成し、潤滑油なしで動作させるタイプです。
2つ目は、スクリュー方式:です。
2つのスクリューが噛み合いながら空気を圧縮し、潤滑油を使わずに冷却を行います。
このようなオイルフリーコンプレッサーには、メリット・デメリットも存在します。
最大のメリットとしては、高品質な圧縮空気が生成できることです。
食品や医薬品などを製造している現場にとって、異物混入は厳禁です。
そこで、オイルフリーであれば、より高純度な圧縮空気が使えるため、異物混入が絶対に許されない分野では、高い信頼を持たれています。
他にもランニングコストが抑えられます。
潤滑油の交換が不要なため、オイルのコストカットができるのです。
これは、長期的に見たときに嬉しいポイントでしょう。
また、コンプレッサーの寿命が長い傾向にあります。
潤滑油による摩耗が少ないため、コンプレッサーの寿命が長くなりやすい構造をしているのです。
デメリットとしては、価格面があげられるでしょう。
どうしても 給油式コンプレッサーに比べて初期投資費用が高額になる傾向があります。
また、一部の機種では、給油式に比べて騒音が大きい場合があるので、静音性を求める方は注意しましょう。
まとめ
今回の記事は、コンプレッサーのオイルについて解説しました。
羽田コンプレッサーでは、オイル交換のメンテナンスの一種として受け付けています。
お困りの時はお気軽にお問い合わせくださいませ。
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