コンプレッサーのオイル交換、忘れていませんか?オイルの種類やメンテナンスについて解説
コンプレッサーは、建築現場や工場など様々な現場で使われています。
日々、安全にコンプレッサーを稼働させるために必要な要素として「オイル」が関係しています。
コンプレッサーのオイル交換を怠ると不具合や故障のきっかけとなり、最悪買い替えを余儀なくされることに繋がることもあります。
そのため、オイルはコンプレッサーを良い状態で長く使い続けるためには欠かせません。
そんなオイルには、種類や粘度、交換時期など決まっているので、オイルについて紹介していきます。
羽田コンプレッサーでは、コンプレッサーのオイル交換も受け付けているので、本記事を読んで「うちもそろそろオイル交換必要かな?」と感じましたらお気軽にご相談ください。
【記事まとめ】 ・オイルの点検方法は、コンプレッサーのレベルゲージを確認すること ・コンプレッサーオイルの適正量は、レベルゲージの半分程度を推奨されている ・交換頻度は、年1~2回程度 |
コンプレッサーとは?
まずは、コンプレッサーについて紹介します。
コンプレッサーとは、空気を圧縮し、連続的に送り出す機械のことです。
コンプレッサーの中には、様々な種類があり、「扱う空気」によって分けられます。
例えば、一般的に空気を扱うコンプレッサーのことを「エアーコンプレッサー」または、「ガスコンプレッサー」と呼びます。
そのなかでも、扱う空気が限定されている場合、その空気の名称が付きます。
水素を扱うコンプレッサーであれば、水素ガスコンプレッサー。
窒素を扱うコンプレッサーであれば、窒素ガスコンプレッサー。
その他には、都市ガスやCmHn系炭化水素ガスなど様々な空気を圧縮できます。
また、コンプレッサーの分類はガスだけでなく、「往復式・回転式・遠心式・軸流式」など圧縮方法によってもコンプレッサーには種類が分けられています。
コンプレッサーのオイルとは?
次にコンプレッサーのオイルについて紹介します。
オイルとは、コンプレッサーの空気やガス漏れ防止や、金属部品の摩擦を防止する役割を持った液体のことです。
オイルが切れてしまうとガス漏れや部品の摩擦が起き、故障に繋がるリスクがあります。
そのため、オイルには切らすことのできない重要な働きをしてくれているのです。
では、役割について詳しく見ていきましょう。
役割①:ガス漏れ防止
1つ目の役割はガス漏れ防止です。
コンプレッサー自体が圧縮した空気を送り込む機械なため空気や、ガス漏れがないようにしなくてはいけません。
空気が漏れることで空気の圧力が上がりきらないことや、十分な圧縮空気を供給することが難しい状態になります。
オイルは、ガス漏れが生じないようシールとしての役割を果たし、空気が漏れ出ないよう保護してくれているのです。
役割②:金属部品の摩擦防止
2つ目の役割は、金属部品の摩擦防止です。
コンプレッサーには、たくさんの部品で作られています。
中には、金属部品が他の部品に接触するところもあり、その部分の摩擦が大きくなると消耗が激しくなってしまいます。
結果、部品の消耗により故障の原因になることがあるため、オイルが潤滑油として働き、摩擦を防止してくれるのです。
コンプレッサーを長く使い続けたい方は、オイルが部品を摩擦から保護する役割があることからコンプレッサーの寿命に大きく関わっています。
切らすことが無いよう注意しましょう。
コンプレッサーのオイルの種類は?
次に4種類のオイルについて紹介します。
コンプレッサーのオイルは、コンプレッサーの種類や使用用途によって使用するオイルを分けています。
主なコンプレッサーのオイルは以下の4種類です。
【コンプレッサー:オイル種類】 ・鉱物油 ・合成油 ・半合成油 ・ポリオールエステル(POE) |
それでは、4種類のオイルについてそれぞれ解説します。
鉱物油
鉱物油とは、石油を原料とした油で、比較的安価であり、広く使用されています。
主にレシプロタイプのコンプレッサーに使用します。
合成油
合成油は、化学的に合成された油で、高い耐久性や高温に強い特性があります。
主にスクリュータイプのコンプレッサーに使用しますが、機種によっては鉱物油を使用するケースもあります。
そのため、スクリュータイプを使用されている場合、どのオイルを入れるのか予め調べてからオイル交換するようご注意ください。
半合成油
半合成油とは、鉱物油と合成油を混合したものです。
鉱物油と合成油を良いとこ取りしたハイブリッドなオイルだと思ってください。
鉱物油のコスト面の安さと、合成油の性能面の良さを併せ持つオイルとなっております。
ポリオールエステル(POE)
ポリオールエステル(POE)とは、主に大型冷凍機や冷蔵庫で使用されるオイルです。
特徴としては、低温下でも潤滑性を維持することができる点が上げられます。
また、耐熱性や低温流動性、難燃性なども高いことから優れたオイルなのです。
一方で和水分解に難点があり、コンタミ管理が必要なことから万能なオイルというわけではありません。
オイルは必須!その重要な理由とは
コンプレッサーのオイル交換は必要なのでしょうか。
結論、必要です。
なぜならオイルの交換は、コンプレッサーを安全に長く使うために必要な要素だからです。
前項でガス漏れ防止と金属部品の摩擦防止の役割があると紹介しましたが、オイルがあるなしの違いなだけでコンプレッサー自体の寿命も大きく異なります。
また安全管理の面では、オイルが切れままで使い続けると事故が起こる可能性もあります。
そんなオイル交換が必要な理由は、3つ挙げられます。
【オイル交換の重要性】 ①:潤滑性の維持 ②:熱の伝導性の維持 ③:消耗品の交換 |
では、それぞれより詳しく見ていきましょう。
潤滑性の維持
1つ目は、潤滑性の維持についてです。
機械の内部部品同士の摩擦を低減し、スムーズな動作を維持するために必要です。
オイルの交換をしないままにしているとオイルが劣化や汚染することになります。
そのため、潤滑性が低下、内部部品の摩擦が増加、コンプレッサー本体の寿命が短くなる可能性が上がります。
熱の伝導性の維持
2つ目は、熱の伝導性の維持についてです。
機械内部の熱を適切に伝導し、温度を調整するためにオイルが重要な働きをしてくれています。
オイルの交換をしないまま放置していると、熱の伝導性が低下し始めます。
また、機械内部の温度が上昇していく際にコンプレッサーの故障の原因となる恐れがあることも注意しなければいけません。
消耗品の交換
3つ目は、消耗品の交換についてです。
コンプレッサーのオイルは、消耗品の一つです。
長期間使用するとオイル自体が劣化していきます。
コンプレッサーオイルの定期的な交換・メンテナンスによって、オイルの劣化を防止しています。
また、コンプレッサーの正常な動作を維持することができるのです。
コンプレッサーオイルの交換頻度は?
次にコンプレッサーオイルの交換頻度について解説します。
オイルの適切な交換頻度は、年間何回ほど行うのが良いのでしょうか。
結論、年間1~2回を推奨しています。
年間1回は、ギリギリラインだと思ってください。
年1回を切ってしまうとオイルが劣化し、コンプレッサーの故障を促してしまいます。
一方で、以下のような状態の場合はコンプレッサーオイルの交換を早急に行う必要があります。
【要チェックポイント】 ・使用環境が悪い場合 ・長期間で使用している場合 ・不定期に使用している場合 |
まとめ
今回の記事ではコンプレッサーのオイル交換について紹介しました。
羽田コンプレッサーでは、オイル交換のメンテナンスの一種として受け付けています。
自社のコンプレッサーのオイルは、どの種類を使えばよいのか、どれくらいの量が必要なのかなど不明な点もスッキリ解決いたします。
ぜひ、オイルの交換をしてコンプレッサーを良好な状態で使っていただけますと幸いです。