レシプロコンプレッサーについて紹介!【構造・用途・選び方など】
コンプレッサーは、気体を圧縮する機械の総称です。
その中でもレシプロコンプレッサーは、古くから使用されており、シンプルながらも高い信頼性と耐久性を誇る圧縮機の一種です。
この記事では、レシプロコンプレッサーの構造、動作原理、特徴、そして様々な用途について詳しく解説していきます。
【記事まとめ】 ・構造がシンプル!部品数が少なく、製造コストが安価に。 ・多段圧縮構造にすることで、非常に高い圧力まで気体を圧縮することができる! ・メンテナンスがしやすい! |
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コンプレッサーとは
まずは、コンプレッサーについて紹介します。
コンプレッサーとは、気体を圧縮して圧縮空気を生み出す機械のことです。
別名「空気圧縮機」とも呼ばれます。
そんなコンプレッサーは、工場や建設現場などで使用されています。
空気圧工具を動かすための動力源として欠かせない存在です。
コンプレッサーの特徴について
それでは、コンプレッサーの特徴について見ていきます。
コンプレッサーの特徴といえば、何と言っても圧縮空気ですね。
一般的なコンプレッサーは、0.1MPa(約1.0kgf/cm2)以上に圧縮された空気を作ることができます。
また、圧縮する空気にも特徴が見られます。
それは、水素や窒素など特定の気体を使用される場合です。
特定の空気を圧縮するコンプレッサーでは、気体名を先頭に付けて呼びます。
例えば、水素を使用するコンプレッサーのことを水素ガスコンプレッサー。
窒素を使用するコンプレッサーのことを、窒素ガスコンプレッサーのように呼ばれています。
ちなみに、「往復式・回転式・遠心式・軸流式」など圧縮方法によって種類が分けられることもあります。
コンプレッサーの圧縮方法別の種類について
コンプレッサーは、あくまで空気圧縮機の総称です。
そのため、コンプレッサーと言ってもいくつもの種類が存在します。
例えば、圧縮方法別に見てみましょう。
以下のように大きく4種類に分けられます。
①レシプロ ②スクリュー ③スクロール ④ターボ |
その中でも今回のテーマは、レシプロコンプレッサーについてまとめました。
それでは、詳しく見ていきましょう。
レシプロコンプレッサーとは
レシプロコンプレッサーは、ピストンを往復運動させることで空気を圧縮するタイプのコンプレッサーです。
仕組みは、エンジンと同じように、ピストンがシリンダーの中で上下運動を繰り返します。
そして、空気を吸い込んで圧縮し、高圧の空気を送り出すという流れになっています。
レシプロコンプレッサーの仕組み | |
①:吸気 | ピストンが下がり、シリンダー内の圧力が大気圧より低くなると、吸気弁が開き、外気がシリンダー内に吸い込まれます。 |
②:圧縮 | ピストンが上昇し、シリンダー内の空気が圧縮されます。 |
③:排気 | 圧縮された空気が、排気弁を開き、配管に排出されます。 |
レシプロコンプレッサーの構造
次に、レシプロコンプレッサーの構造について見ていきましょう。
レシプロコンプレッサーは、大きく分けて以下の部品で構成されています。
レシプロコンプレッサーの構造 | |
①:シリンダー | ピストンが動く円筒形の空間です。 |
②:ピストン | シリンダー内を上下に動き、空気を圧縮します。 |
③:吸気弁 | 外気を取り込むための弁です。 |
④:排気弁 | 圧縮された空気を排出するための弁です。 |
⑤:クランクシャフト | ピストンを上下させるための回転軸です。 |
⑥:コネクティングロッド | クランクシャフトとピストンを繋ぐ棒状の部品です。 |
レシプロコンプレッサーの構造は、とてもシンプルに作られています。
だからこそ、頼りなさそうなイメージを持たれることがあります。
ただ、決してそのように言いきれません。
なぜなら、部品数が少ないため故障しにくい特徴があるからです。
また、メンテナンスもしやすく、長持ちしやすいです。
これは、長期的に使い続けるコンプレッサーにとって最大の利点とも言えます。
レシプロコンプレッサーのメリット・デメリット
次に、メリット・デメリットについてです。
前項からレシプロコンプレッサーは、ピストンが往復運動することで空気を圧縮していることが分かりました。
その特徴から、さまざまなメリットとデメリットが存在します。
では、どんなものがあるのか見ていきましょう。
メリット
メリットとしては、まず構造がシンプルであり、製造コストが比較的安価である点が挙げられます。
そのため、幅広い産業で導入しやすいという経済的なメリットがあります。
また、オイルフリータイプと給油式の2種類があり、用途に合わせて選択できる点も大きな特徴です。
オイルフリータイプは、食品加工や塗装など、圧縮空気に油分が混入すると問題になるような用途に適しています。
一方、給油式は、一般産業用機械の作動用エア源として広く利用されています。
その他にも様々なメリットがありますので、下の表からご確認ください。
① | 構造がシンプルで安価 | 製造コストを抑えられるため、導入しやすい価格帯のモデルが多いです。 |
② | 用途が広い | オイルフリータイプと給油式の2種類があり、食品加工のようなクリーンな空気を必要とする場所から、一般産業用機械の駆動まで、幅広い用途に対応できます。 |
③ | メンテナンスが比較的容易 | 構造がシンプルなので、故障時の修理や部品交換が比較的容易に行えます。 |
デメリット
デメリットとしては、騒音と振動が大きいことが挙げられます。
ピストンの往復運動に伴い、機械的な音が発生し、振動も大きくなります。
そのため、静粛性を求められる環境での使用には不向きです。
また、耐久性や連続運転時間に限界があるため、長時間の連続運転には適していません。
さらに、給油式の場合、定期的なオイル交換が必要となり、メンテナンスの手間がかかります。
デメリットのまとめについて下の表からご確認ください。
① | 騒音と振動が大きい | ピストンが往復運動するため、他のタイプのコンプレッサーに比べて騒音と振動が大きくなります。静かな環境での作業には不向きな場合があります。 |
② | 耐久性に限界がある | 連続運転には弱く、定期的な休止が必要な場合が多いです。 |
③ | 給油式の場合、オイル管理が必要 | オイルの交換や点検など、定期的なメンテナンスが必要です。 |
まとめると、レシプロコンプレッサーは、価格が安く、用途が広い反面、騒音や振動が大きく、耐久性にも限界があるという特徴があります。
レシプロコンプレッサーの用途
次に、レシプロコンプレッサーがどんな場面で使われているの紹介します。
汎用性の高さから、様々な分野で利用されています。
建設現場 | エアハンマー、エアドリルなどの空気圧工具の動力源 |
工場 | 塗装、溶接、研磨などの作業 |
自動車整備工場 | タイヤの空気入れ、ブレーキのエア抜き |
塗装業 | スプレーガンへの空気供給 |
まとめ
さて、今回はレシプロコンプレッサーについて記事にまとめました。
レシプロコンプレッサーは、構造がシンプルで安価なため、幅広い用途に利用できる一方で、騒音や振動が大きく、耐久性にも限界があるという特徴があります。
この記事が皆さんにとって参考になることを祈っております。
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