コンプレッサーの修理・メンテナンス【オイルクーラー・フィルター】
吐出温度のエラー対策~オイルクーラー・オイルフィルターのお手入れ~
コンプレッサーを日々稼働させていくうえでは、大小の様々な機械トラブルと対峙することになります。先日のコラムでは、コンプレッサーの代表的メーカーのひとつである日立の製品のエラー「E-17」と「E-18」をご紹介しました。
そのうち「E-18」は吐出温度の上昇を要因として発生するエラー。それが、オイルクーラーやオイルフィルターの汚れ・つまりが原因として発生している場合は、適切な方法で清掃・交換を行う必要があります。そこで今回の「プロが伝授!コンプレッサーのエラー対策&修理のコツ」では、“コンプレッサー修理の匠”森脇産機がオイルクーラー・オイルフィルターのメンテナンス方法についてご紹介します。
オイルクーラーの清掃
オイルクーラーの冷却空気側に粉塵などが付着すると熱効率が低下し、潤滑油や圧縮空気が十分に冷却できなくなり吐出温度の上昇を招きます。このような場合は、オイルクーラーを清掃する必要があります。
【清掃の手順】
1.運転を停止し、電源を切る
2.清掃用カバーを取り外す
3.先を曲げたエアブローノズルを用意し、クーラーの冷却フィン部に圧縮空気を吹き付けて付着した粉塵を吹き飛ばす
※ノズルで清掃する際には、冷却フィンに当たらないよう、5cm程度の距離を置いて吹き付けてください
4.カバーをもと通りに戻す
【汚れがひどい場合】
エアブローだけで落ちない汚れは、スチーム洗浄などが必要な場合があります。このようなケースが発生した場合は、お気軽に森脇産機までご相談ください。
オイルフィルターエレメントの交換
オイルフィルター(オイルフィルターエレメント)が目詰まりを起こすと、コンプレッサーへの給油量が減少して吐出温度が上昇します。軸受の潤滑も不十分な状態になり故障の原因にもなるため、定期的な交換が必要です。
【交換の手順】
1.運転を停止し、電源を切る
2.吐出側のストップバルブを閉める
3.コンプレッサー内の圧力が「0」になったのを確認する
4.潤滑油を受ける皿を用意しておく
5.フィルターレンチなどでオイルフィルターを緩めて取り外す
6.新品のオイルフィルターエレメントのガスケット部に潤滑油を塗ったあと、取り付ける
7.エレメントの締め付けに工具を使うと変形や傷を発生させる恐れがあるため、必ず手で行う
清掃・交換時は熱に注意
コンプレッサーの電源を落とした直後は、コンプレッサーは非常に高い熱を持っています。オイルクーラーの清掃やオイルフィルターの交換を行う際は、熱に十分注意して作業を行いましょう。なお、これらの作業を含めたコンプレッサー修理やメンテナンスは、 “コンプレッサー修理の匠”羽田コンプレッサーでも承ります。コンプレッサーのことでお困りでしたら、お気軽にお問い合わせください。